
いいモットオが出来た。【太宰治】が好き。と言うのを、少し照れる時があります。何でだろう。
もやもやと鬱屈した読後、デカダンな晩年、どうしようもない程の自意識。
人間失格のイメージが強すぎるのか。
私が中学生のとき誰かに与えられたのか、自分で手に取ったのか?初めての太宰作品がこの文庫、
パンドラの匣でした。
結核の療養所である“健康道場”で過ごす主人公が、親友に宛てた手紙を綴った書簡形式の作品です。
患者を塾生、看護士を助手さんと呼び、様々なあだなをつけて呼んでいる。
“ひばり”という、照れ臭くってかなわない。というあだなでも、かわいい助手さんに呼ばれるとそれほど嫌でもない(笑)
他にも皮肉をこめて綴っていたりと本当にユーモラス。
とにかく、明るいのです。けれど明るければ明るい程せつない。療養所という死に近い場所で産まれるリアルな言葉たち。
友に「死はよいものだ。」と書き送った後、ひばりはこう書いている。
“僕たちは命を、羽のように軽いものだと思っている。けれどもそれは命を粗末にしているという意味ではなくて、僕たちは命を羽のように軽いものとして愛しているという事だ。”
昭和20年の秋から連載されて、翌年刊行されたこの作品。
太宰が終戦後、
希望として産み落とした様な一作だと思います。
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パンドラと共に収められているのが
正義と微笑。
私が太宰の作品で何度も読み返すのが2作のうちのひとつ。(もう1作は
これ!!!)
選ばれた言葉が、すべて素晴らしいです。単純に、面白くてかなわない!
16歳の春(お茶目なとぼけたお道化が馬鹿らしくなってきた年頃。)に始まる、
青年の日記形式の作品です。
時には兄さんに叱られ、お説教なんて自己陶酔だ!と怒ってみたり
女学生の制服が、野暮臭く薄汚い!と愚痴てみたり
サシスセソがうまく言えない事を指摘されて、自分の舌が長すぎるのでは。と動揺したり…
人の成長がみえるなんて自分が大人になった気分です。
あぁ面白い。是非みんなに読んでもらいたい。
“微笑もて正義を為せ!”
この大好きな言葉を中学の時にノートに書いていた私に、唯一気付いて声をかけてくれた
美術のカミヤ先生。元気かな。
2作共、太宰イズムを残した素敵な青春小説です。是非!
#GENIE